飼い主が毎日の様子を見て、いつもと違うところに気づき、必要なときに病院へ連れていくことになります。この記事では、健康なコーンスネークのサイン、毎日見るところ、急いで相談するサイン、年に1回の健診と検便、新しいヘビを迎えるときの隔離、そして病院への運び方の順に、動物保護団体の飼育ガイドと獣医のケアシートに書かれている範囲で整理します。病名ごとの症状や治療の話は扱いません。気になることがあれば、爬虫類を診られる動物病院に相談する、というのがこの記事の一貫した締め方です。温度やケージなど飼育全体の基本はコーンスネークの飼い方にまとめてあります。
健康なコーンスネークのサイン(舌・目・皮膚)
異常に気づくには、まず健康な状態を知っておく必要があります。動物保護団体の飼育ガイドが健康なコーンスネークのサインとして挙げているのは、次の3つです。
- 舌をよく出し入れする
- 目が澄んで明るい
- 皮膚がなめらかで、水ぶくれが無い
舌をよく出し入れすることは、健康なサインのひとつとされています。目は澄んで明るいのが普段の状態です。皮膚は、なめらかで水ぶくれが無いことを見ます。
このうち水ぶくれについては、湿らせすぎのサインになりうる、と同じ資料が述べています。皮膚に水ぶくれがあるときは、体だけでなくケージの湿度のほうも疑うことになります。湿度をどこで上げ、どこで上げないかはコーンスネークの脱皮にまとめてあります。
毎日見ること:フン・水入れ・体の黒い点
動物保護団体の飼育ガイドは、毎日健康状態を観察すること、そしてコーンスネークがかかりうる病気について調べておくことを勧めています。前の章の3つに加えて、毎日の観察で見ておきたいところを挙げます。
フン
いつもと違うフンは、体内の寄生虫のサインになりうる、とされています。見ておきたいのは「いつもと違うか」です。
水入れに長く浸かっている
コーンスネークが水入れに長く浸かっているときは、ダニのサインのことがあります。ダニは体表について血を吸い、病気を運ぶため、深刻なものとして扱われています。
体や水入れのまわりの小さな黒い点
同じくダニのサインとして挙げられているのが、体や水入れのまわりに見える小さな黒い点です。水入れに長く浸かっている様子と、小さな黒い点の両方を、ダニの手がかりとして見ておきます。
ダニをどう取り除くかは、この記事では扱いません。深刻なものとされている以上、自己判断で対処するより、爬虫類を診られる動物病院に相談してください。
口
口の感染症(マウスロットと呼ばれるもの)があることも、飼育ガイドに挙げられています。原因はさまざまとされていて、この記事では症状や治療には踏み込みません。口のまわりにいつもと違う様子があれば、やはり病院に相談する対象です。
触る前後は手を洗う
観察のために手に取ることもあるので、ここで手洗いにも触れておきます。ヘビや飼育用品を触る前と後には、手を洗います。これはサルモネラの対策として飼育ガイドが挙げているものです。獣医師団体のARAVは、すべての爬虫類を保菌している可能性があるものとして扱うよう求めています(爬虫類のサルモネラ対策)。餌のあとの手洗いについてはコーンスネークの餌でも触れていますが、理由が違うので、どちらの場面でも洗う、と覚えておくのが確実です。
急いで相談するサイン:呼吸
毎日の観察の中で、見つけたらすぐに動くサインがあります。獣医のケアシートが挙げているのは呼吸です。
- 泡が見られる
- 口を開けて呼吸している
このどちらかが見られたら、急いで爬虫類を診られる動物病院に相談してください。これは様子を見る対象ではなく、急ぐ対象です。何日まで待ってよいか、という目安はこの記事では置きません。
呼吸以外にも、気になることがあれば急いで相談するように、と動物保護団体の飼育ガイドは述べています。
なお、食べないことや吐き戻しについてはコーンスネークの餌に、脱皮のあとに目の皮が残ったときについてはコーンスネークの脱皮に、それぞれ受診を考える目安をまとめてあります。この記事で扱うのは、それら以外の、呼吸と毎日の観察で見つかるサインです。
年に1回の健診と検便/新しいヘビは60〜90日分けて飼う
ここまでは、何かに気づいてから動く話でした。この章は、気づく前に決めておく話です。
年に1回の健診と検便
獣医のケアシートは、年に1回、健診と検便を受けることを勧めています。見た目に変化が無くても、1年に1回は爬虫類を診られる動物病院で診てもらい、フンを調べてもらう、という形です。
前の章で、いつもと違うフンが体内の寄生虫のサインになりうることに触れました。年に1回の検便は、毎日の観察とは別に予定に入れておくものです。
新しいヘビを迎えるときは60〜90日分けて飼う
すでにコーンスネークを飼っていて、そこに新しいヘビを迎えるときは、60〜90日のあいだ隔離して飼う、と獣医のケアシートは述べています。新しい個体を、今いる個体とは別のケージで、別に飼う期間です。
これは、新しいヘビを迎えるときの話です。1匹目のコーンスネークを飼い始めるときに当てはめる数字ではありません。
関連して、動物保護団体の飼育ガイドは、1匹で飼うほうが健康状態を確かめやすい、としています。1匹ずつ飼う形が基本です。
病院への運び方(ベビー・成体・温度・時間)
病院に行くと決めたら、次は運び方です。動物保護団体の飼育ガイドは、ベビーと成体で入れ物を分けています。
ベビー
換気できるプラスチック容器に、やわらかく吸水する紙を敷いて入れます。
成体
しっかり口を閉じた布袋に入れ、その袋を換気のよいプラスチックケースに入れます。袋に入れるのは、けがを防ぐためです。
温度
移動中は、極端な暑さや寒さを避けます。カイロなどを使う場合は、熱くなりすぎないようにします。
移動時間
移動の時間は、できるだけ短くします。移動はヘビにとってストレスになるため、短いほどよい、というのが資料の書き方です。
手を洗う
運ぶ前後にも、手を洗います。ヘビや用品を触る前後の手洗いは、病院に行く日も変わりません。
まとめ
コーンスネークの健康管理について、この記事で整理した内容をまとめます。
- 健康なサインは、舌をよく出し入れする、目が澄んで明るい、皮膚がなめらかで水ぶくれが無い、の3つ。水ぶくれは湿らせすぎのサインになりうる
- 毎日観察し、病気について調べておく。いつもと違うフンは体内の寄生虫のサインになりうる。水入れに長く浸かる、体や水入れのまわりに小さな黒い点がある、はダニのサイン。口の感染症もある。触る前後は手を洗う
- 泡、口を開けての呼吸は急ぐサイン。気になることがあれば急いで相談する
- 年に1回、健診と検便を受ける。すでに飼っている個体がいるところに新しいヘビを迎えるときは、60〜90日分けて飼う。1匹で飼うほうが健康状態を確かめやすい
- 運ぶときは、ベビーは換気できるプラスチック容器にやわらかく吸水する紙を敷く。成体はしっかり口を閉じた布袋に入れ、換気のよいプラスチックケースに入れる。極端な暑さ寒さを避け、カイロは熱くなりすぎないように。移動時間はできるだけ短く
健康管理の中心にあるのは、毎日の観察と、年に1回の健診です。病名を自分で当てる必要はありません。泡や口を開けての呼吸があるとき、ダニや口の様子が気になるとき、そのほか何であれ気になることがあるときは、自己判断で対処を続けず、爬虫類を診られる動物病院に相談してください。